なぜか驚いている夜明さんに、満面の笑みを向ける。


「助けに来てくれて……ありがとうございますっ……」


 夜明さんは、どんな時も私を助けてくれる……ヒーローだ……。


「……ああ、当たり前だ」


 そっと腰に手を回して、私を抱きしめ返してくれた夜明さん。


「俺はどこにいたって……お前を奪ってみせる」


 ……あれ?


 奪って……?


 言い回しの、違いだよね……うん、きっとそうに違いない。


 私は再会できた嬉しさを噛みしめるように、夜明さんに抱きしめられながら……そっと目を瞑った。








 【XIV】愛のカタチ