って、安心できたのはいいけど、ここは一体どこだろう……?


「い、今のは、なんだったんですか……?」


 瞬間移動かな……?


 夜明さんはよく使っていた気がするけど……。


「ああ、ワープ空間を作ってもらったんだ」


「ワープ空間……?」


 聞いたことのない能力……夜明さんって、一体どれだけの能力を持っているんだろう……?


「寮は結界が張られていたから、外からしか接触ができなかった。鈴蘭が窓から顔を出してくれたおかげで……引っ張ってくることができたんだ」


 そうだったんだ……。諦めずに、逃げ道を探してよかったっ……。


 やっぱり……夜明さんは助けにきてくれたっ……。


 嬉しさが溢れて、ぎゅっと夜明さんに抱きついた。


「す、鈴蘭……」