「ちっ」という小さな舌打ちの音が聞こえた。
「……やっかいな妖術だ……」
あれ……今の、司空さん?
いつも温厚な司空さんが、舌打ちをするなんて……聞き間違いかもしれない。
「鈴蘭、一度別の部屋で休ませる……」
美虎ちゃんが私の肩を抱いて、そう言ってくれた。
「夜明さんに……会わせていただけませんか……?」
きっと、みんながいるのに今私が不安でいっぱいなのは……ここに夜明さんがいないからだ。
私の言葉に、司空さんの表情が陰ったのがわかった。
「鈴蘭様、この男が夜明です。私があなたに、嘘をつくと思いますか?」
……っ。
いつもとは違う、強い口調だった。初めて……司空さんを怒らせてしまった。
「……やっかいな妖術だ……」
あれ……今の、司空さん?
いつも温厚な司空さんが、舌打ちをするなんて……聞き間違いかもしれない。
「鈴蘭、一度別の部屋で休ませる……」
美虎ちゃんが私の肩を抱いて、そう言ってくれた。
「夜明さんに……会わせていただけませんか……?」
きっと、みんながいるのに今私が不安でいっぱいなのは……ここに夜明さんがいないからだ。
私の言葉に、司空さんの表情が陰ったのがわかった。
「鈴蘭様、この男が夜明です。私があなたに、嘘をつくと思いますか?」
……っ。
いつもとは違う、強い口調だった。初めて……司空さんを怒らせてしまった。

