せめてひとりになれたら……ここから逃げだして、夜明さんに会いにいけるのに。


 夜明さんが今どこにいるのかもわからないけど、きっと夜明さんは私がここにいるって知ってるはずだ。


 私は何度も、夜明さんに助けを求めているから。


 それとも……あの契約はもう、なくなっちゃったのかな……。


 夜明さん……。


 どうか……無事でいて……。


 そう願いながら、今日も私の部屋にはフードさんがいた。


「鈴蘭、体調はどうだ?」


 心配そうに、私の顔を見つめるフードさん。


「だ、大丈夫です」


 フードさんは相変わらず、自分は夜明だと主張している。