魔王子さま、ご執心!④ ~一途な魔王子さまは永遠の愛を誓う~


「そうでしょうね」


 俺の代わりに、竜牙が返事をした。


 その点については……俺たちもわかっている。


 だからこそ、やむなくこうやって鈴蘭を見張るような体制をとっている。


「鈴ちゃんの様子はどう?」


「……変わりはありません」


「そっか……」


 いつも笑顔を絶やさない百虎も、ため息をついている。


「とにかく、鈴ちゃんを絶対に白神のもとに行かせちゃダメだよ。……ふたりが一番わかってるだろうけど」


 ずっと鈴蘭に、監禁まがいの生活を送らせるのは心が痛むが……やはり、今ここから出すわけにはいかない。


 白神に捕まってしまったら、妖精の契約を結ばされて、一生あいつのもとから離れられなくなるだろう。