魔王子さま、ご執心!④ ~一途な魔王子さまは永遠の愛を誓う~

 あれ……? でも……ルイスさんって、どんな人だったっけ……?


 どうしてか、自分の中の記憶が曖昧だったことに気づいた。


 ルイスさんの姿は、確か……。


 思い出そうとした時、頭がズキリと強く痛んだ。


「……っ」


 また……今日はやけに、頭痛が多い……。


 あまりの痛みに、その場にしゃがみ込んで頭を押さえた。


「鈴蘭……!? 大丈夫か……!?︎」


 黒髪の人の声が聞こえたけど、やっぱり……この声は、夜明さんのものじゃない。


「鈴蘭っ……!」


 美虎ちゃんが駆け寄ってきてくれて、私の背中をさすってくれた。


「どうしたの? 大丈夫!?」


「う、うん、ちょっと頭痛がするだけ……心配かけてごめんね」