魔王子さま、ご執心!④ ~一途な魔王子さまは永遠の愛を誓う~

 適宜確認しろとは伝えたが……世話係に、もっと口酸っぱく言い聞かせておくべきだった。


「多分、鈴ちゃんの妹が鈴ちゃんが来るようにそそのかして……ブランに入ったところを捕らえられた」


「…………」


「全部、跡が残らないように能力が加えられてたし、一応痕跡も消したみたいだったけど……うっすら匂いが残ってた」


 向こうも完璧に痕跡を消したつもりだっただろうが、百虎の目は誤魔化せなかったらしい。


「鈴ちゃんに接触を図ったのは、妖術をかけた魔族と、双葉星蘭と、白神の3人」


「…………」


「多分、鈴ちゃんを夜明に奪い返されたのも、白神にとっては計算のうちだったと思うよ。鈴ちゃんが自分のことを夜明だと思っているなら……自ら来てくれるだろうって魂胆でしょ」