魔王子さま、ご執心!④ ~一途な魔王子さまは永遠の愛を誓う~

「それじゃあ……」


 鈴蘭は恐る恐るといったふうに口を開けて、俺を見た。


「フードさんと呼ばせてください……」


 久しぶりにその愛称で呼ばれ、心臓が大きく跳ね上がる。
『あの、フードさんは……』
『フードさん?』
『あっ……失礼しました……』
『いや、呼び方はなんでもかまわない』


 俺はなんて単純な男なんだと、笑いそうになった。


 今は……これで十分だ。


「昔に戻ったみたいだ」


 そういえば、記憶を取り戻すことばかりを考えてしまっていたが……一から、もう一度関係を構築するという術もある。


 もう一度、鈴蘭に信用してもらえるように……努力しよう。


 ライバルが自分自身なんて、まるでおかしな話だが、俺には鈴蘭を手放すという選択肢はない。