魔王子さま、ご執心!④ ~一途な魔王子さまは永遠の愛を誓う~

 現状は……白神から鈴ちゃんを死守する最悪のゲームが始まったようなもの。白神家は実質昼行性側のトップでもあるから……実質昼行性と夜行性の全面戦争になる。だから、焦ってしまう竜牙くんの気持ちもわかるんだけど……そんな言い方をしたら、鈴ちゃんが怯えてしまうんじゃないかな……。


「……す、すみま、せん」


 案の定、鈴ちゃんは怯えたように顔を青くして、また竜牙くんから視線を逸らした。


 これじゃあ……逆効果だ。


 ただでさえ今、鈴ちゃんは、鈴ちゃんが思う“夜明”に会いたくて仕方ないだろう。


 きっと目を離したら、この家から逃げて……白神のもとに行ってしまうかもしれない。


 今は鈴ちゃんのメンタルをケアして、とにかくここにいてもらう必要がある。