魔王子さま、ご執心!④ ~一途な魔王子さまは永遠の愛を誓う~

 鈴ちゃんはありえないと言わんばかりに、目を大きく見開いた。


 説明だけで……鈴ちゃんが正気に戻ってくれたらいいけど……。


「……っ」


 ……そんなうまくいくはずない、か。


 何かを考えるように黙り込んだ後、頭を抱えてしゃがみ込んだ鈴ちゃん。


「鈴蘭……!?」


 頭痛? これも……副作用の一種かな。


 鈴ちゃんが記憶を取り戻そうとした時に、拒絶反応が起きるようになってるのかもしれない。


「ちっ……やっかいな妖術だ……」


 竜牙くんも、苛立ったように舌打ちをした。


「鈴蘭、一度別の部屋で休ませる……」


「夜明さんに……会わせていただけませんか?」


 まあ……そうなるよね。