「鈴蘭、俺の目を見るんだ」
言われるがまま、夜明さんの目を見つめた。
「それでは……契約者は、主人への愛を誓いますか」
契約者……私だ。
「鈴蘭、返事をすればいい」
こくりと頷いてから、返事をするために口を開ける。
あれ……?
“はい”と言うだけなのに、体が固まった。
異常を訴えるように、指先が震え始める。
まるで、返事をすることを拒絶するように。
「……っ!」
夜明さんが、弾き飛ばされるように一歩後ずさった。
「失敗……? なぜだ……」
え……? 失敗、したの?
どうして、だろう……。
「……っ」
頭が、痛い……。
今までで一番の頭痛に襲われて、その場にしゃがみ込んだ。

