魔王子さま、ご執心!④ ~一途な魔王子さまは永遠の愛を誓う~

 愛おしくてたまらない……だが、黒闇神の名前を呼びながら、そんな顔を向けないでくれ……。


 可愛いのに憎らしくて、感情が追いつかない。


「そんな可愛いことを言うな」


 俺は鈴蘭の頭をそっと撫でてから、腕を広げた。


「おいで」


 笑顔でそう伝えると、顔を綻ばせながら抱きついてきた鈴蘭。


 はぁ……可愛い。


 俺はどうしてこんなにも愛らしい鈴蘭を、一度でも手放してしまったんだろう……。


 あの時鈴蘭の手を離さなければ……黒闇神に奪われることもなく、こんなに複雑な感情になることもなかった。


 何を言っても、過去は戻らないが……婚約破棄をしたあの日の自分を恨まずにはいられない。


 今度こそ、間違えないためにも……。