鈴蘭は知れば知るほど愛らしく、魅力に溢れていて、日に日に愛おしい気持ちが増していた。


 一刻も早く……完全に鈴蘭を俺のものにしたい。


 早く契約を結びたい。


 焦りを感じながら、鈴蘭との距離を着実に縮めていた。


 


 翌朝。


 先に目が覚めて、重たい瞼を開く。


 隣ですやすやと眠っている鈴蘭を見て、口もとがゆるむのを抑えられない。


 こんなにも美しくて愛らしいものは……鈴蘭の他にこの世に存在しないだろう。


 俺が一目惚れした女だ。美しいのは当たり前だが……鈴蘭から放たれるオーラは、癒やしの効果でもあるのかと思うくらい俺の心を穏やかにしてくれる。


 ずっと見ていたい……。


 そう思い、そっと自分の手を鈴蘭の頬に伸ばした。