「あんたもあんたよ……! どうして鈴蘭をちゃんと見張ってなかったの……! ひとりにしてほしいって頼まれたって、普通言われた通りにしないでしょ……!」


 美虎が怒るのも、理解はできる。


 目を離さなければ、鈴ちゃんが奪われることもなかった。


 でも……そんなことを言っても、起こった事実は変わらない。


 それに……俺には夜明の気持ちが、痛いくらいにわかった。


「美虎、落ち着いて」


 そっと美虎に近づいて、肩をつかむ。


「夜明も……鈴ちゃんを拘束するなんて、したくなかったんだよ……わかってあげて」