ダブル シークレットベビー ~御曹司の献身~

 よくわからないけど、まあいいか。

 ランプの灯りを強調するために、薄暗くしてある店内のカウンターに戻り、あかりは言った。

「そうですね。
 うーん。

 どんな人かと言うと、

 なんかこう……

 いい人な感じの人、としか」

「いい人がお前を捨てるのか?」

「捨てたっていうか。
 本当に一緒にいた期間って短かったんですよね。

 私が妊娠してしまったので、こんなことになってますが。
 そうでなかったら、通りすがりに、ちょっと袖が触れ合ったくらいの出会いだったのかも」

「ちょっと袖が触れ合ったくらいで妊娠するのか」
と冷ややかに青葉が言う。

 いやまあ、そうなんですけどね……。

「だが、お前がそんな短期間で恋に落ちて妊娠するとか、違和感があるんだが」

 情熱的に恋に落ちたりしそうにないタイプに見えるのに、と言われ、あかりは首を傾げながら言う。

「そうなんですよね~。
 今まで恋愛とかには関心薄かったので――」

「薄そうだな」

 ……いや、なにを根拠にと思いながら、あかりは言った。