姉よ。
何故、この人に、自分の推しと日向のイカ腹の話を……。
来斗は青葉の話を聞きながら、こんなすごいイケメンと二人きりのときに、そんな話をする姉が信じられない、と思っていた。
姉よ。
お前は、イケメンは好みではないのか。
お前を捨てた男は、あの可愛い日向の父なんだから、イケメンだったんじゃないのか。
まあ、イケメンにもいろいろあるだろうし。
この人は、お前の好きな堀様とはタイプが違うが――。
だが、こんな人がうちの姉なんぞ相手にしないだろうと思っていたのに。
何故か、社長は姉に気がある様子だし。
日向という子どもがいると聞いても、怯む様子もない。
さすが、社長っ。
懐が深いっ、と俺は感心し、社長に惚れなおしているのにっ。
なのに、何故、お前はせっかくのチャンスに、日向のぽっちゃりイカ腹の話をっ。
苦悩する姉思いの来斗に向かい、青葉は語る。



