ダブル シークレットベビー ~御曹司の献身~

 


 夜、青葉が訪ねてきた言い訳を考えながら、あかりの店に向かうと。

 あかりはカウンターの下にひそませているコンパクトなテレビでバラエティ番組を見ていた。

 からんからん、と開けて入っただけなのに、あかりは顔も上げずに言う。

「最近、賞味期限が十分とか三十秒とかのスイーツ、流行ってるじゃないですか」

 いや、お前は誰に向かって言ってんだ?
と思ったが、こちらを見てあかりは言った。

「木南さん、食べたことありますか?」

 自分だとわかっていたようだ。

 何故だ……と思ったが、そういえば、あかりのいるカウンターから駐車場が見える。

「いや、ないな」
と言いながら、青葉は、ホッとしていた。

 ここに来た上手い言い訳を思いついていなかったからだ。

 このまま、普通に話していれば、来た理由とか言わなくてよくなるかもしれないな、と思っていた。