ダブル シークレットベビー ~御曹司の献身~

「姉の心の中で死んだんじゃないですか?

 だって、あとで、母親に連れられてきた相手の男に、すごく冷たい別れの言葉を吐かれたって聞きましたから」

 あんなぼんやりしてる奴なのに、そんな過去がっ。

 ひどい母親と文豪な息子があかりを(さげす)む幻が見える。

 その横に文豪の愛人が一緒に立って蔑んでいたが。

 いや、男が生きているのなら。
 愛人との心中はなかったんだったな、と青葉は妄想を整理する。

「そうだ、早田先生って先生にも会ったぞ」
と言うと、

「ああ、早田先生。
 どっちですか?

 大先生ですか?
 それとも、若先生?」
と来斗が、ようやく深刻な話題から変わって、ホッとしたような笑顔になった。