ダブル シークレットベビー ~御曹司の献身~

 あかりは急いで店から出て行った。

 ようやく日向を捕らえたらしいあかりの母が戻ってくる。

 あかりと少し話して、日向を残し、何処かへ行った。

 あかりはカランカランとドアベルを鳴らして入ってきながら、
「すみません。
 お母さん、疲れたみたいなんで、ちょっと日向をここで預かろうかと」
と言う。

「ところで、あのー、なんの御用でしたっけ?」

 いや……御用などない、と青葉が思ったとき、また、カランカランと音がして、客が入ってきた。

「あ、いらっしゃいませー」
とあかりが振り向く。

「すみません。
 このショーウィンドウのスーツケースなんですが。

 これは売り物じゃないんですか?」
と客の女性が訊いた。

 あかりは日向を見て、客を見る。

 目を離した隙に、日向がガラス類をガチャンとやったり。

 飛び出していったりしそうだったからだろう。

「……もうちょっと時間があるから、俺が見ててやる」

 す、すみませんっ、と頭を下げて、あかりは客の方に行った。