ダブル シークレットベビー ~御曹司の献身~

 


 次の日の昼休み。

 あれから、こっちに来る用事なかったな、と思いながら、青葉はなんとなくあかりの店を訪れてみた。

 まあちょっと近くに用事があったから、と言い訳しながら、駐車場に車をとめる。

 前庭はまだ崩れたままだった。

 外から覗くと、客はおらず、あかりはカウンターのところで、なにかのパンフレットを眺めているようだった。

 カランカランと鳴る年代物っぽいドアベルのついた扉を押し開けて入る。

 あかりはすぐに顔を上げ、こちらを見た。

「あ、いらっしゃいませー」

 その間の抜けた笑顔に、なんとなく、ホッとする。

「なに見てんだ?」
とカウンターに向かって歩きながら訊くと、

「ああ、ミュージカルの舞台を観に行ったので」
とパンフレットを閉じて表紙を見せてくれる。