「ここは私がおごるわ。
遠慮しないで。
揉めるほどの金額でもないし。
……予定になかったのに、日向に会えたから機嫌がいいのよ」
と寿々花は言う。
寿々花がレジで払うのを少し離れた場所から、あかりは見ていた。
二千円ちょっとなのに、ブラックカードとか出してきそうだと思ったが、寿々花は、ちゃんと現金で払っていた。
通りかかったあの店員さんに、すみません、と頭を下げると、苦笑いして、
「おかあさん、迫力ありますね」
と言う。
いえ、母ではないし、義母でもありません。
でも、何処か似ているのだろうかな? とあかりは思う。
嫁姑は似ているというし。
いや、嫁にはなりそこなってしまったのだが……。



