「び、びっくりしました。
そうですか。
佐々木のお知り合いで」
青葉の車の中で、堀様が苦笑いしながら言う。
「……ツテはたどっていってみるものですね」
何処にでも辿り着きそうだ、と青葉が言うと、堀様は笑って言った。
「そうですね。
そのうち、アメリカの大統領にだって、たどり着くかもしれませんよ」
「ああ、それは結構あっさりたどり着きそうです」
「えっ」
「あなたにたどり着く方が大変でした。
みんなガードが堅くて」
「……アメリカの大統領の方が堅いと思いますよ、普通の人には」
いや、そっちは親戚経由で行けるのだが。
このなんの繋がりもないミュージカル俳優と話せる状況を作る方が大変だった。



