ダブル シークレットベビー ~御曹司の献身~

 寿々花に怯え、娘を売った母だったが。

 さすがに車に乗ったままでは、と思ったのか。

 ちゃんと降りてきて、寿々花に挨拶する。

 ……前から思ってたんだけど。

 寿々花さんって、うちのお母さんには当たりがきつくないんだよな。

 そのとき、遅れて、とことこ、日向が降りてきた。

「グランマ?」
と寿々花に呼びかける。

 来斗の『何処のパン屋だ』という言葉を思い出しながら、あかりは寿々花と孫の語らいを眺めていた。

 寿々花は日向を抱き上げもせず、質問攻めにしていた。

「日向、ちゃんと暮らしていますか?

 早起きはしてるの?
 お勉強は?

 まあ、真希絵さんがちゃんと見てるから大丈夫よね」

 なんか目線も口調も厳しい修道院のシスターみたいだが、愛情があるのは伝わっているようで、日向はちゃんと寿々花に笑顔で頷いていた。

 真希絵は日向を連れて、ペコペコ頭を下げて去っていき。

 あかりは寿々花と二人、駐車場に取り残された。