ダブル シークレットベビー ~御曹司の献身~

「確かに全部を思い出したわけではないし。

 思い出したと言ったところで、すぐにあいつの中で、今の俺と昔の俺が結びつくわけでもないだろう。

 ……だが、必ずいつか、すべて思い出すしっ。

 思い出せなくとも、また一から二人の思い出を作っていけばいいじゃないかっ」

 なあ、あかりっ、と言わんばかりに、青葉は語り、大吾の手を握る。

 感情が入りすぎて、途中からまるで、あかりに語っているかのようになってしまった……。

 大吾はそんな青葉の手を振りほどかずに言う。

「……いや、俺に言われてもな」

 そのとき、
「おーい。
 二人とも、こっち来て呑まないかー」
と気のいいおじさんが噴水近くの涼しげなテーブルから手招きしてきた。

 子どもの頃から二人とも世話になっているおじさんだ。

 二人は揉めるのはやめ、おじさんのところに行った。