土曜日。
青葉たちは祖父の誕生会で、祖父の屋敷に集まっていた。
食事のあと、みんな思い思いの場所で過ごしていたのだが。
青葉と大吾もライトアップされた庭に出て語らっている人々に混ざっていた。
「聞いただろう、大吾。
俺は思い出したんだ、フィンランドでのあかりとの記憶を」
青葉はその話を出して、大吾を牽制しようとした。
「ほんとうに思い出したのか?
気のせいじゃないのか?
俺もフィンランドでのあかりとの記憶を思い出そうとすれば、思い出せるぞ」
――なんだって?
「あかりと俺とで過ごす白夜のフィンランド。
あかりの家の広大な自然が望める窓辺のテーブルで。
蝋燭の灯りの下、二人見つめ合い、食事をしたっけな」
「いや、誰が妄想を語れと言った……」



