「日向はすっかりあの人形が気に入ってるようだな」
カウンターでアイスコーヒーを飲みながら、青葉が言う。
「そうなんですよ。
子どもが可愛いと思う感じの人形じゃないのに。
あ、そうだ。
ネットショップの方、青……木南さんが教えてくださった商品を目玉にしたら、お客様ちょっと増えましたよ」
「俺が手を貸してやって、ちょっととは何事だ」
「でも、他の商品も一緒に買ってくれる人とか。
またすぐ、違う商品を買いに来てくれる人とかいて楽しいですっ。
……もう、このお店閉めて、ネットショップだけにしてしまおうかと思うくらいに」
いえ、ここも全然来ないわけでもないんですけどね、と言うと、今はお客さんのいない店内を青葉は見回し、
「そうだな。
閉めるのもアリだな」
と言う。



