ダブル シークレットベビー ~御曹司の献身~

「そこだよ、そこっ」
と日向は言うが、こんな街中に野良うさぎがいるとも思えないのだが。

 日向にしか見えない幻のうさぎがいるのか。

 それとも、まだ動物園の気分が抜け切っていないのか。

 そうあかりが思ったとき、青葉が言った。

「ああ、ほんとだ。
 ウサギがいるな」

 ――!?

 日向にしか見えない幻のうさぎではなく。

 私にだけ見えないうさぎがいるっ!?
とあかりは思ったが、ちょうど赤信号で止まったので、さっきの地点を振り返ってみると、

 なるほど。
 工事中のところに立っているバリケードが、一箇所だけ、うさぎになっていた。

「あ~、うさぎ……」
とあかりは苦笑いする。

「最近、動物のやつ、よく見るよな」
と青葉が言った。