ダブル シークレットベビー ~御曹司の献身~

「過去のなんか恐ろしげな記憶とか。
 ……まあ、お前絡みだから、ほんとうはなにも怖くないんだろうが。

 どうせ、記憶は戻りそうにないし。

 一からお前を恋に落とすつもりで頑張るよ」

「あ……、木南さん」
と言うと、まだ木南さんなのか、薄情な奴だな、という顔をされたが。

 今、そう呼ばなかったのは、単に恥ずかしかったからだ。

 ……並んで歩くの、照れるな、とあかりは足を速くするが。

 負けじと、青葉も速くする。

 しまいには、最後尾にいたはずなのに、先頭の日向たちを追い抜いてしまっていた。

「おねーちゃんたち、急いで、なに見たいのかなー?
 ライオンー?」
という日向の声が後ろから聞こえてくる。