「で、これがムーミンランドで。
こっちが大学。
そして、これがフィンランドのおうちです」
とあかりがスマホの写真を見せてくれる。
白と水色で統一された落ち着いた内装の部屋だった。
真っ白なソファに、ぽんと置かれたクッションも。
壁にかけられているシンプルな絵もセンスがいい。
「これは、アパートか?」
「いえ。
知り合いのうちを借りてたんです。
中の家具とかも最初からついてたんで、すごく助かりました」
青葉はその白いソファに座り、あかりを見上げている自分を想像する。
それはリアルにあったことのような……
ただの妄想のような、と思ったとき、あかりが道から撮ったらしい家の写真を見せてくれた。
確かに一軒家のようだった。
だが、それよりも気になることが……。
「この玄関扉、可愛いですよね。
このランプ、あのランプなんですよ」
とあかりは後ろを指差したようだが、振り向けない。



