夜、いつものようにせっせと青葉が通ってきた。
だが、思い詰めたような顔で店内をウロウロしている。
……ウロウロしているわりには、こだわりのランプはちっとも見てくれないのですね、
と少し寂しく思いながら、あかりは、
「なにか飲まれますか?」
と訊いた。
「アイスコーヒー」
と言ったあとで、青葉は振り向き、
「そういえば、この店で金払ったことないな」
と言う。
いや、双子か……。
顔だけじゃなく、発想まで似てるのか?
と思いながら、ガラガラとカウンター下の小さな冷凍庫から氷をグラスに落としていると、
「その、動物園とか行かないか?
休みの日」
という声が聞こえてきた。



