ダブル シークレットベビー ~御曹司の献身~

「じゃあ、俺も帰る」
と言うと、

「わざわざありがとうございました」
とあかりは深々と頭を下げてきた。

「サラ金でお金は借りていませんので、ご安心ください」

 うん、と行こうとすると、あかりは顔を上げて言う。

「大丈夫です。
 この店の開店資金は、サラ金じゃなくて、昔、男の人に騙されたときの手切れ金です」

「……そうか。
 なんか聞いて悪かった」

 いえ、と言うあかりに、自分で訊いておいて、

 なんて笑えない話をする女だ……と思う。

 それ以上突っ込んで訊くことはもちろん、できず。

 青葉はそのまま帰っていった。