ダブル シークレットベビー ~御曹司の献身~

「昨日、日向が振り回してた上靴入れの巾着のことだろ?
 俺は最初、ヌンチャクの入った巾着かと思ってたんだが」

 いや、幼稚園にヌンチャク入りの巾着持ってくような子は、来年度、入園させてもらえないと思いますね……、
と思っていると、青葉が、

「この間から思ってたんだが、お前が育てても、真希絵さんが育てても、あまり変わりない気がするんだが……」
と言い出した。

 『中国 100%』のせいで、その思いを強くしたようだった。

 まあ、私が実家に入り浸っているので、どっちでも同じ感じですけどね、
と思いながら、アイスティーを飲んでいると、青葉も黙って飲んでいた。

 なんだろう。

 再会して初めて、沈黙が苦痛じゃないな、と思う。

 いや、再会して初めてというか……。

 そういえば、あのフィンランドでの一週間のときは、沈黙すると、緊張していた気がする。

 考えてみれば、今の方が長く一緒にいるもんな。

 濃密な一週間とは違う、ゆるい日常の一ヶ月。

 あの一週間を塗り替えるというより、そこから、ゆるっと続いていくような――。

「あの、あ……木南さん」

 おっと、今、青葉さんって呼ぶとこだったっ、と思ったのが、青葉に伝わったらしく、青葉が微笑んだ。