ダブル シークレットベビー ~御曹司の献身~

「そして、なんとっ」
とテレビ通販のような口調で言ったあかりは腰を屈め、口元に手をやった。

 内緒話をするようにコソコソと言う。

 いや、コソコソしているのは仕草だけで、相変わらず、声は大きかったのだが……。

「この呪文をずっと唱えているとっ。
 いつか未来で、テストの点がちょっぴり上がるよっ」

 ……こいつらが騙されたと気づくのは、中高生くらいになってからだろうか。

 その頃には、阿呆なおねーさんに、昔、遊んでもらったな~、といい思い出になっていることだろうが。

 まるで、今なら、呪文がふたつ、ついてくるっ、みたいな通販口調のあかりに釣られ、

 あり・をり・はべり・いまそかり~!
と繰り返しながら、子どもたちは帰っていった。