日向が幾夫に連れられ、ばいばーい、と帰ったあと、青葉はあかりに向き直り、 「俺も帰るよ」 と言ってきた。 扉を開けて言う。 「あかり。 お前の中の俺は死んだのかもしれないが。 記憶になくても、きっと俺の中のお前は死んでない」 「え」 「だから、一目で好きになったんだ。 きっと……何度記憶を失っても、何度もお前を好きになる――」 昔の青葉と同じように、青葉はドアノブをつかんだまま、身を乗り出し、キスしてきた。 逃げそびれて、その口づけを受けながら、あかりは思う。