社長、彼女と別れてくださいと言われて、実はちょっと嬉しかった。
あかりと付き合っている気分になれたからだ。
実際に付き合っていたという、昔の自分が無茶苦茶うらやましい。
記憶にない、一週間しか存在しなかった幻の俺。
一体、どんなふうにあかりと過ごしていたんだろう。
フィンランドか。
きっとランプをつけて、二人で向かい合い、ヒュッゲなときを過ごしていたのだろうな。
暖かいランプの光に照らし出された小さなあかりの顔。
あかりが俺を見て微笑む。
俺も微笑む。
あかりは照れたように俯き……
手元にあるスマホで、ハゲたおっさんの一生を眺めはじめた。
しまった。
ヒュッゲとか思ったから、ハゲたおっさんのゲームを連想してしまったっ。



