ダブル シークレットベビー ~御曹司の献身~

「もしや、すみれもモーツァルトで育てたのか」

「……言わないでちょうだい」
と寿々花は目をそらす。

 すみれは青葉の姉だ。

「すみれで失敗したのに、なんで俺でまたやってみたんだ?
 俺とすみれは年離れてるから、すみれはすでに、あんな感じだったろうに」

「確かに、すみれは私以上に自由奔放だけど。
 あの子、頭はいいのよっ」

 ……頭さえよければ、それでいいのだろうか。

「なんだかわかりませんが、なに聴いて育てても、おんなじ感じってことですね」
とあかりが勝手にまとめる。

 寿々花が今見ていた雑誌に視線を戻し、
「堀様はなにを聴いて育たれたのかしらね」
と言い出す。

「きっと美しいなにかですよ」
と夢見るようにあかりが言った。