ダブル シークレットベビー ~御曹司の献身~

「あかり」
「何故、呼び捨てですか」

 いや、なんとなく……。

「ほんとうは俺が来るのを待っててくれたってことはないか」

 わずかな希望を持って訊いてみた。

「ないです」

「ないのか」

「ないです」
とあかりは強い口調で言い切る。

 俺の中の心の辞書の『あかり』。

 その意味は、『可愛い』とか、『優しい』とか『面白い』だったんだが、書き換えよう。

 『あかり』とは、『自分を熱く思っている男を袖にしても、スマホでハゲたおっさんの一生見守る女』。