やがて、日向は飾りとして置いていたレトロなオーブントースターで遊びはじめた。
「は~い、クッキーで~す」
日向は、ととととっとあかりの元に、なにかを運ぶフリをする。
「ありがとうございます~」
とあかりが言うと、日向は笑顔で、
「焼いて食べてくださいね~」
と言った。
焼いて?
生なのか……?
「はい、こちらは誕生日になります~」
と日向は大吾のところにも、なにか持っていくフリをする。
誕生日ケーキのことだろうか……と思ったとき、日向は、あ、と気づいたように小さなお口に手を当てて言った。
「おまちください。
ちょっとオーブンで冷やしてきますね~」
大吾に、
「……ツッコミどころ満載だな。
さすがお前の子だな」
と言われたが。
いやいや、何処の子でもこんな感じですよ、この年頃、と思う。



