車に乗せてもらうのはじめてだな、と青葉の車の助手席であかりは思った。
まあ、そんな機会なかったもんな。
たった一週間だったから。
今は、一週間なんて、ぼうっとしてたり、日向の相手をしていたら、すぐに過ぎてしまうけど。
この一週間、なにがあったかな? と考えたら、思い出すのは、日向のしょうもない言動とお客様の笑顔くらいだった。
……この人が車で突っ込んでくるまでは。
慌てふためいて店に入ってきたときの、すみません、と青ざめた青葉の顔を思い出す。
「なに思い出し笑いしてるんだ?」
「え?
あー……
日向のこと思い出して。
あの小さな頭の中、どうなってんだろうなと思って。
今朝もちょっと寄ったら、拳銃持って、警察を捕まえようとしてました」
「……いや、お前は何者なんだって感じだな」
と青葉は言う。



