ダブル シークレットベビー ~御曹司の献身~

「……よくわからないが、日向は俺とお前の子なのか」

「そうですね」

「ちょっと待ってくれ。
 頭がついてってない」

「でしょうね」

「なんで俺はこの店にたまたま飛び込んできたんだ!?」

「そこは私が訊きたいです」

「きのう、ぼく、さかだちできたよー」

「あらー、すごいわねー」

「日々、精進なさい、日向」

 後ろの人たちは、ほんとうにもう我々の葛藤などどうでもいいようだ。

「店長あかり、俺は――」
と青葉が顔を上げたとき、あかりは言った。

「いいんです。
 もうすべて過去のことですから」

「え」