ダブル シークレットベビー ~御曹司の献身~

 だが、そこで日向が言った。

「まーちゃん、この人、おにーちゃんじゃないよ。
 おにーちゃん、こんなことしてくれないー」

 子ども、すごいな……。

 大人の方がいろいろ惑わされて見破れないのに。

 っていうか、今、日向の中で、青葉さんより、大吾さんの方が上になったな、と思いながら、あかりは見ていた。

「えっ? じゃあ、誰……っ」
ともらした母親に、日向を持ち上げたり下ろしたり、筋トレ状態でしながら、大吾は言う。

「初めまして。
 青葉の従兄で、お宅の息子さんの彼女の兄です」

 あの、なんか更に話がややこしくなってますが……、
とあかりが思ったとき、大吾は、

「満島大吾です」
と真希絵に片手で器用に名刺を渡した。

 そこには有名私大の准教授だと書いてあった。

 なんか勝手に体育大だと思っていたが、違った……。

 そういえば、フィールドワークとか言ってたな、と真希絵と一緒に覗き込みながら、あかりは思う。