ダブル シークレットベビー ~御曹司の献身~

「騙されていたとしても、私にとっては大事な思い出です。
 それに、どうせすべて過去のことだから。

 騙されていたのが真実だったとしても。
 今更、私の思い出に傷はつかないです」

 うん、そうか、と大吾は言った。

「じゃあ、俺と付き合おう」

 この人、ほんとうに准教授なのだろうか。

 この人の書いた論文は大丈夫ですか。

 ときどき発想が飛ぶんだが……。

「青葉がお前を騙してなかったとしても。

 一週間だったからよかったのかもしれないぞ。
 長く一緒にいたら、お互いボロが出て、別れてたかもしれない。

 いい思い出もだけど、悪い思い出も積み重なっていくもんだからな。

 俺とだったら心配いらないぞ。
 フィールドワークで、あちこち飛び回ってて、そんなに家にいないから」

 予知夢っ。

 だいたい、夢のセリフと合ってるっ。

 いや、そんな感じの人だから、そう言うと思っただけか。

 そのとき、日向が走ってやってきた。