ダブル シークレットベビー ~御曹司の献身~

「大吾とお前たちで行ったのか?」

「カンナさんもいらっしゃいました」
と来斗がすぐ答える。

「カンナまで……。
 あいつ、無愛想だろう?」

「いいえ、とても目の奥の表情が豊かで」

 今日会ったばかりなのに、目の奥の表情まで読めたのかっ、と青葉と二人、驚愕する。

「食事のあと、二人で波止場を歩いたんですけど――」

「カンナと二人で?
 お前、カンナと話合うのか?」

「はい。
 カンナさん、意外と饒舌で。

 根掘り葉掘り、僕のことや、家族のこと、今までの女性関係など訊いてこられました」
と来斗は笑顔で言う。

 あかりたちは想像してみた。

 人気のない夜の波止場で。

 この見るからに人の良さそうな来斗に、無表情なカンナが矢継ぎ早に質問を浴びせかけているところを。

 ……秘密警察の尋問にしか見えない。