ダブル シークレットベビー ~御曹司の献身~

「いやー、今日は日向が全然眠くならないみたいだから、ちょっと外に連れて出たんですよ。

 家内もその間に用事できるから。

 いつもはあかりが見ててくれるんですけどねえ」

 そんな幾夫の言葉に被せるように、日向がキラキラした目で言ってくる。

「おにーちゃん、おにーちゃん。
 おにーちゃんは魔法の呪文知ってるんだよね?

 おねーちゃんが言ってたよ。
 呪文教えて」

 なに適当なこと言ってんだ、あいつーっ、と思いながらも、この期待に満ちた視線は裏切れない。

 青葉はその場にしゃがみ、日向と目線を合わせて言った。

「ナクヨ、ウグイス、ヘイアンキョ~ッ。
 なんか、いいようにな~れ~」

 適当な呪文を唱える自分を幾夫が苦笑いして見下ろしていた。