「ほらほら、早く。
ゴミ出すフリして、下りるのよっ」
いや、出すフリじゃなくて、ゴミ出しなよ。
今日、収集日だよ、と思いながら、あかりは孔子についていく。
「ビックリするようなイケメンなんだよ、ほんとにっ」
孔子はあまり溜まっていない――
なんか描きなぐって、ぐしゃぐしゃに丸まったゴミばかりが入っているゴミ袋を手にカンカンと音をさせて、鉄骨の外階段を下りていく。
「ほら、いたっ。
さりげなく見てっ」
はいはい、さりげなく。
さりげ……
孔子が言う通り、いい筋肉をした長身の男がいた。
暑いせいか、作業をはじめて間もないのに、もう汗をかいている。
筋肉の上で、朝日に輝くその汗までも美しく。
孔子は一応、ゴミステーションの蓋を開けていたが、視線は食い入るように彼を、いや、彼の程よく筋肉のついた腕などを見ていた。



