ダブル シークレットベビー ~御曹司の献身~

 でも、悪い王子の一部は別人だったか。

 蔑むように私を見ていた悪王子は、青葉さんではなかった。

 でも――

 どのみち、私の青葉さんは、もうこの世にいない。

 あの青葉さんは、あの人が記憶を失っていた二週間の間にしか存在してなかったんだ。

 私といたのは、そのうちの一週間。

 期間限定の王子様。

 二度と手に入らない。

 そんなお菓子の季節限定商品みたいな父親を持った日向の頭を撫でる。

 日向は撫でられて、ただ嬉しそうにしていた。

 魔法の解けた王子様は、姫に見向きもしませんでした、か。

 いや、そのわりに、せっせと通ってきてくれてはいるんだが……。

 そもそも、私、姫って感じでもないしなー。

 あかりがそんなことを考えていたとき、来斗が言った。