ダブル シークレットベビー ~御曹司の献身~

 私は無意識のうちに、あの人を引き寄せようとしていたのか……?

 いやまあ、雑誌を片付けなかったのは、単にだらしないからで。

 弟の脳に青葉さんの会社を刷り込もうとしたからではないのだが……。

「ねえねえ、お姫様はどうなったの?」
と日向に訊かれ、あかりは言った。

「お姫様はいろんなことがめんどくさくなったので、ずっと寝ていました」

 おいおい、という顔を来斗がする。

「……だけど、お城にいきなり馬車が突っ込んできて、お姫様が寝ている塔も倒れかかりました。

 命の危険を感じたお姫様は飛び起き、
『地震だーっ!』
と叫んで、下を見ると、城を守っているはずのイバラがぐちゃぐちゃに崩されていました」

「……なにそれ、社長?」
と来斗が苦笑いする。

「社長、何故だかわからないけど、お前に気があるようだから。
 悪い王子のことは忘れて、社長とのことを前向きに考えてみたら?」

 そう来斗に言われたが、

 ……いや、だから、悪い王子も青葉さんなんだけどね、とあかりは思っていた。