あかりはカウンターの中に入り、日向たち三人はカウンターに並んで座った。
みんなで、あかりの出した冷たいジュースを飲む。
やっぱり、カフェっぽくなってきたな。
まあ、お金はとってないんだが、とあかりが思ったとき、幾夫が寿々花に頭を下げた。
「すみません、寿々花さん。
青葉くんが突っ込んできてから、ここに通ってきていることは、たまたま見かけて知っていたんですが。
せっかく日向も静かに暮らしているのに、今、ゴタゴタしたくないなと思って。
妻にもあなたにも黙っていました」
あかりの両親は写真で、青葉の顔を知っていた。
弟の来斗は姉を妊娠させた男の顔も名前も知らないままだが――。
「どうぞ、頭をお上げください。
お気持ちわかりますので」
そう寿々花は幾夫に言う。
「大事な娘さんを妊娠させて放り出す形になった青葉には、さぞ、お腹立ちでしたでしょうに」
青葉と顔を合わせて、よく罵らなかったなと思ったようだ。



