まあ、そもそも、最初からまともでなかったよなー、とあかりは思い出す。
仕事でフィンランドに滞在していた青葉は、家具の工場を見学に行く途中、車の事故に巻き込まれ、記憶をなくしていたらしい。
「えっ?
じゃあ、今、記憶ないんですかっ?
大丈夫なんですかっ?」
と身を乗り出し、訊いたあかりに、
「大丈夫だ。
仕事には支障ないから」
と笑って夕食のサーモンスープを食べながら、青葉は言っていた。
「いろいろ人に教えてもらって、今の状況は理解できているし。
自分が何者かもわかってる」
と言う青葉は、ほんとうに普通に仕事をしているようだった。
……尋常じゃないな~、この人、とそのときも思ったのだが。
今も、なんか普通じゃないな、とは思っている。
仕事でフィンランドに滞在していた青葉は、家具の工場を見学に行く途中、車の事故に巻き込まれ、記憶をなくしていたらしい。
「えっ?
じゃあ、今、記憶ないんですかっ?
大丈夫なんですかっ?」
と身を乗り出し、訊いたあかりに、
「大丈夫だ。
仕事には支障ないから」
と笑って夕食のサーモンスープを食べながら、青葉は言っていた。
「いろいろ人に教えてもらって、今の状況は理解できているし。
自分が何者かもわかってる」
と言う青葉は、ほんとうに普通に仕事をしているようだった。
……尋常じゃないな~、この人、とそのときも思ったのだが。
今も、なんか普通じゃないな、とは思っている。



