ダブル シークレットベビー ~御曹司の献身~

「待て。
 お前は誰だって、変だろう?

 他人のフリでもしようとしたのか? その男」

「わかりませんよ、そんなこと。
 なんで私に訊くんですか……」
と言ったあとで、あかりは言う。

「まあ、いろいろあったにしても、もともと、忘れっぽい人ではあるんじゃないかと思うんですよ。

 その人、他にも忘れていることあるので」

「……いまいち、状況がわからないが」
と腕組みして唸ったあとで、青葉は言った。

「でも、そうか。
 そんなことを言われたから、その男はもう死んだって言ったんだな。

 ……それで一人で産んで、育てることにしたのか」

「いえ、一人でじゃありません。
 家族も友人もついててくれてたし」
とあかりが笑うと、

「そうか……。
 頼りになりそうな親御さんだもんな。

 来斗も」
と何故か青葉の方がしんみりとする。

「それに、向こうのお母さんもついててくれましたしね」

 青葉は、――!? という顔をした。